特選明和電機142004.12.30発売/A5size 28P/500円

illustration:Isuzu Hino

伝説のイベント「ミーチ兄弟」、歌え!新製品セーモンズ! ライブツアー「メカトロニカ」
毎年恒例「事業報告ショー」は2004年度からスタート

(元社長=土佐正道:兄  社長=土佐信道:弟)

 明和電機社長 土佐信道も3年目を過ぎ、社長1人に工員さん4人、時々ヲノさん、気まぐれに元社長 正道お兄ちゃん。というスタイルがかなり板についてきました。昔からのファンもいれば、1人明和になってからのファンも増え、新製品も発表され、新陳代謝が徐々に進んでいたんだな。と当時を振り返ると思えるのです。

■90年代ファンにとっては伝説のイベント「ミーチ兄弟」久々に開催!
 クワクボさん、グラインダーマン、ヲノさん、ポストペット開発者の八谷さん…。豪華メンバー勢揃いの一発芸大会「ミーチ兄弟」が21世紀にリニューアル開催!

 昔ながらのファンも21世紀組ファンも期待に胸膨らませていました。
 ところが!さすが雨男 土佐信道!当日は大雨土砂降り大豪雨。会場の中目黒スペースフォースは半地下のため階段から雨が流れ込みはじめ、浸水するのではないか?という不安もよぎりましたが、日付変更線を越える前には雨も上がり、夜も更け会場は蒸し暑さで益々ヒートUPしていくのでした。

第2回ミーチ兄弟のテーマは「世界」世界各国をテーマにし、「普段の持ち芸は禁止」で一発芸を発表する、というルールでした。

・土佐正道:日本→携帯着メロ カラオケ エアロビ
 「俺、普段の持ち芸でサラッと流すよ」と第一声で宣言。まずはエアロビ風準備体操。正道氏の口から「はい〜!もっとアグレッシブに〜!」と一番アグレッシブとは遠い所に住んでいるようなお方に言われてしまうと笑うしかありません。(笑)ちなみにBGMは明和の曲「バレリーナ」。
 準備体操で体が暖まったあとは、何故か観客を巻き込んでの「スプーン」曲げ。できるワケもなく、「はい!こういう時はサジを投げる!」というダジャレで流す。その脱力テキト〜感がいい(笑)
 最後は「風のピタゴラス」の合唱。歌詞カード持ちながらwww。「持ち歌やろ!」というツッコミは正道お兄ちゃんには無意味。どこまでもマイペースで、あっさりと歌詞は忘れてしまったようです。お客さんもステージに上げての大合唱!弟もコーラスで頑張りました!
 なんだかんだで弟はいつも兄のフォローに入るんだよね。そこが兄弟漫才みたいでいいんだよねwww。

・土佐信道:アフリカ→ジェンベ演奏
 「この、ジェンベを、ジャパンパーカッションセンターまで買いに行ったんですよ。でも、なんと!7万円もするんですよ!そんなモン、とても買えん!と思いまして、近所の居酒屋に飾ってあったのを借りてきました〜」と借りもんのジャンベで小意気なリズムを刻む社長。
 中学時代からのパーカッション魂が息づいていて、とてもぶっつけ本番とは思えない腕前。ちっ、なんだかキマリすぎると明和らしくないぞお〜!何処かでコケてよお!と思っておりましたら、セーモンズ用のマイクの調子が悪くなり、客にヘルプを求める一場面が。これでしっかり明和風になりました。
 普段の持ち芸禁止!なのに、土佐兄弟ときたら、セーモンズは出すわ、明和の曲は歌うわ、正道氏はauの着メロで地球プレ出すわ…。で、ああ、この兄弟ってば、人生そのものが、かくし芸大会なのね〜、と思うのでした。

・グラインダーマン:ロシア→社会主義国ロシア最後のテクノバンド 0人(レーニン)
 ゴット・タグビッチ(田口氏・ボーカル)/ビッグ・トモフキー(大山氏・ギター)
 交換留学で茨木に行った時、ロシア人の交換留学生2人に会い、血が騒ぎました!革命の火を灯そう!そして出来たのが、社会主義国ロシア最後のテクノバンド!0人(レーニン)!ライバルはt.A.T.u.(タトゥー)!。さあ、北はあっちです!北に向かってハラショー(バンザイ)三唱!ハラショー!ハラショー!ハラショー!
 東ドイツのテクノグループ(クラフトワークの事)が、この曲をキミたちにあげるよ、と言ってくれました!聴いて下さい!RadioActivity!(放射能)。ドスをきかせたダミ声で、叫び歌う田口氏。熱い!そのバックでギターを引く大山氏。ひたすらクール。無表情。力技で観客をロシアへ引き込もうとしているようでした。エッジの効いた芸でした。
※ミーチ兄弟が行われた数週間前に起きた 2004年8月24日ロシア航空機爆破事件をベースにしているのだと思います。
※t.A.T.u.(タトゥー):2003〜4年代世界中を一世風靡したロシア発のアイドルユニット。2003年にテレ朝ミュージックステーション出演をドタキャンし前代未聞の放送事故を起こしています。

・八谷和彦:ブラジル→カポエイラ
 とにかく、一番マジメに持ち芸披露してくれました。そのひたむきな姿はまるで堺正明の如し!でした。
 八谷さんは普段から「カポイエラ」のレッスンを受けているようなのですが、その師匠や仲間達も交えての気合いあふれるダンスは圧巻!一瞬だけど空中を舞う八谷氏!。この時ばかりは、おフザケイベント「ミーチ」であることを忘れてしまいそうでした。それにしても、八谷氏の運動神経の良さ、小柄ながら鍛え上げられた全身筋肉質のボディに驚きました。
※カポイエラ:16世紀以来アフリカからブラジルへ奴隷として連れてこられた黒人たちが、農園主の虐待から身を護るため、また休み時間に仲間とふざけ会うために編み出した護身術をカモフラージュさせたダンス。

・松陰浩之:スペイン→フラメンコ
 写真をお見せできないのが残念!もじもじ君のように上下黒ぴったりと体にフィットしたウエアに、金のスパンコールの紐付き風パンツ。華麗でセクスィーな衣装を身に纏い、美声とダンスで酔わせてくれました。
 とても真剣に芸に打ち込んでいらっしゃるのですが、どうしても、股間部分に目がいってしまう(^_^;)。まるで、松蔭氏の為にあるようなその衣装…「一体コレは何処でゲットしたのだろう」と思っていたら、海外旅行のお土産で、頂き物なんだそうな。「これを着ることが出来るのはキミしかいない!」そう断言されたそうです(笑)
 フラメンコのギターのプロを招いてのステージ。八谷氏に続く本格的かくし芸で、見る方も納得満足でした。

・最後はまさかの「FF!」
 全員の持ち芸披露が終わると出演陣のみなさまは、延々と懐かしのチェッカーズ「涙のリクエスト」を何度もリピート。
いつになったら締めになるのかと思っていたのですが、時間は既に23:30過ぎ。このままでは終電に乗れない…。私は泣く泣く「涙のリクエスト」を聞きつつ会場を後にしたのです。
 そして、後日当サークル「愛の歯ブラシセット」の強力な助っ人であり、明和電機接待ツアー幹事長でもあるMさんから驚愕のメールが!
 『ミーチお疲れさまでした。最後まで見ていて、結局終電に乗り遅れカラオケボックスで時間を潰して始発で帰りました。疲れたあ〜!でもいいや〜!なんと最後にF井フミヤが出てきたからね。びっくりした〜!』
 な、なんという…。見たかった…。なんでもっと早く出てきてくれないの!と当時は悔し涙を流したのですが、狭い会場にぎっしりと人が詰まった中でF井フミヤが出てきたら会場大パニックで事故になりかねない。
 なるべく引き伸ばして、終電をちらつかせ、人を減らしてから登場したのでしょう。大人の対応ですね。
(明和電機とF井フミヤのどこに繋がりがあるんだ?と誰もが首を傾げるところ。後にファンクラブ会報で「F井フミヤは会場の目黒スペースフォースのオーナー」という事が判明しました)

■パリ凱旋公演! ライブツアー メカトロニカ
 国際交流基金パリ日本文化会館で開催された「ひととロボット展」の関連行事として開催された、明和電機「製品発表会」。ヤクルトホール2DAYS。

<1day>
・アン、クララ、ベティ、3体のセーモンズで不気味さ無限大!
 社長の肝煎りの「人工声帯 歌うロボット セーモンズ」がフランスからアン、ドウ、トロワ!と華麗に3体になって登場。しかし可愛い名前とは裏腹に井戸の底から聞こえてくるような怨めしい歌声。
その声で奏でる「ミッドナイトinイースター」…。悪夢です。

・ヤクルト飲んでるかい? 社長とサバオ君で「ヤクルト」について楽しいトーク。
サバオ:オニイサン、ヤクルトノンデル?
社 長:飲んでないんだ。お兄さんは代わりにニンジンジュースを飲んでるよ。
サバオ:ニンジンジュース
社 長:そう、飲みすぎると手がニンジン色になっちゃうんだよ!
サバオ:ソウナンダー。
社 長:もっと飲むとね、○ンチもニンジン色になっちゃうんだよ〜
サバオ:ニンゲンッテフシギダネー。

・ボイスビブラータで歌う「ジョアの歌」
 1970年代に小柳ルミ子が歌い一世風靡した「ジョアの歌」を社長がボイスビブラータで熱唱。
 若ぶるつもりは全くないのですが、私(1967年生まれ)知りませんでした。情報過疎地育ちだったからなあ〜。 毎回ゲストとして素晴らしい原稿を描いてくださった日野さんの指摘により判明しました。

・正道お兄ちゃん乱入!
水戸黄門の印籠のごとく恒例、明和電機会長 土佐正道氏、通称「お兄ちゃん」の乱入です!待ってましたあ!  
社長:客席のお兄ちゃん!歌いたかったら上がってきて〜!
会長:(会場を煽りに煽って登場)
社長:(ヨレヨレの白TシャツにくたびれきったGパンの会長を見て)お兄ちゃん…どうしてそんなに夏休みなの(笑)。 そーいえばこの間誕生日だったよね。39才だっけ?
会長:サンキュー、サンキュー、39才だけに
社長:ま、こういうのがねベースにあっての明和電機ですからね。
兄弟仲良く「社歌」を歌い上げました。

<2day>
・お兄ちゃん乱入!リターンズ!
 初日で味を占めたのか、お兄ちゃん2日目は青い制服に身を包みコイビートを携えて登場!工員のスズキユーリ君とダブルコイビートで、会場は戸惑いと驚きと盛り上がりの三つ巴グルーヴ! いいもの見させていただきました。
 しかし演奏が終わると一言も喋らず、煙が消えるかのようにすっとステージから下がっていくのでした…。まるで背後霊www
 後日のファンクラブ会報(電協ジャーナル)で社長はこのことを知らなかったことが判明しました。さすが正道お兄ちゃん、すべての民の斜め上をいってます。

・工員スズキユーリ君卒業!  まるで自分はオブジェかのように装い、匂い立つ個性とクールさを工員服で隠し、歴代の工員さんの中でも沈着冷静、楽器からテルミンまで演奏する技術力の高さのあったスズキユーリ君が、この「メカトロニカ」ツアーで卒業となりました。
その後の活躍は皆様ご存知の通りです。これからの益々のご活躍を期待しております。

■黒歴史?映画 SURVIVE STYLE5+
 浅野忠信、小泉今日子、阿部寛、岸辺一徳…。そうそうたる出演陣の映画。シュールで尖っていて、セットや色彩がセンスよく、バーやクラブ、カフェなどの演出効果には最適な映画。
内容はあるような、ないような(会長風に)www
 社長は「キチガイ博士の助手」役。白衣に身を包み、」役どころはぴったりはまっていました。でも映画がね、映画がねえ〜。「日本沈没」「腑抜けども、悲しみの愛をみせろ」「重版出来!」「増山超能力士事務所」に出演し役者としても活躍されている社長ですが、この映画はその中で一番ほにゃらら〜でございました。 怖いもの見たさの方にはオススメです。

<本誌掲載イベント>
2004:02.15 新宿 ルミネよしもと 明和電機事業報告ショー
2004:07.19&20 新橋 ヤクルトホール ライブツアー メカトロニカ(ページ制作:日野いすゞ)
2004:09.04 中目黒 スペースフォース ミーチ兄弟
2004:10.17 原宿 Naddif ICCナンセンスマシーンズ展プレイベント明和電機トークショー(ページ制作:日野いすゞ)

※明和電機事業報告ショー
明和電機イベントの中で一番濃ゆ〜いと言われている事業報告ショーは2004年度からスタート、2021年度現在まで毎年行われています。
今は社長の誕生日(4月14日)に一番近い土日に行われていますが、最初は2月だったんですね。
2004年から全出席している方も多い、正に「濃ゆ〜い」ファンが集うイベントです。

※ナンセンスマシーンズ展プレイベント明和電機トークショー
社長と懐かしのクラブイベント「ルパンナイト」でギターを担当していたケソ榊原氏のトークショー。
ほぼセーモンズの話題でしたが、社長がケソ氏のコレクションの中でお気に入りの「鼻笛(ノーズフルート)」を披露。
頬にピタリとくっつけ、鼻の穴を塞ぎ、マウスピース部分を口にくわえ、鼻呼吸で音を出します。
→鼻笛:マヌケな見た目と音色の脱力系おもちゃです。装着したケソ氏の風貌がお笑い芸人のようで社長大爆笑!

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