特選明和電機71999.12.24発売/A5size 28P/400円

illustration:Isuzu Hino

さあ飛び立とう北海道・小樽よしもとへ!
世紀末救世主、日野いすゞ様、描き手にご加入。狂気の世界へようこそ〜

(社長=土佐正道:兄  副社長=土佐信道:弟)

 1990年代最後の本「特選7」を華々しく飾るため?、ついに北海道へ進出!
 まだまだバブルの残り香が漂う巨大ショッピングモール「マイカル小樽」内の、よしもと劇場「小樽よしもと」で明和電機が大々的に展示&ライブ開催決定。北海道、小樽、よしもと劇場…と目新しいキーワード満載のこのイベントに半狂乱だった私が乗らないわけがなかった!www。

■北の大地だけど、劇場内は大阪!、コテコテギャグ満載の「小樽よしもと」
 マイカル小樽内は石原プロ西部警察テーマパークからルイ・ヴィトンまで、知名度のあるものは節操なく何でも集めてみたという、なかなかカオスなモール。そんな中に「小樽よしもと」はありました。今までのパルコやデパートに比べると明らかに大衆臭かった…。
 展示は今までのように製品を全面に押し出しじっくりとお客さんに見てもらうというより、その製品を見せるための設定&背景にこだわっているようでした。
 昭和初期の古き良き町並をイメージした下町で、今まで平和に暮らしていた中に突然「明和電機」がやってきたのです。明和は膨大な(?)資本を武器に街の土地を買いあさり、自分達の製品を展示したり、劇場をつぶして、ピンク映画館にしてしまったり(笑)、10階建てのビルの築予定も立てていた。そんな明和電機の横暴に下町住民は怒り、「明和電機は出ていけ〜!」「おまえらは本当に電機屋か〜!」「わけわからんもん作って売るな〜!」シュプレヒコールが会場中にずっと流れているのです。
 展覧会というより、テーマパークのようなノリでした。私は面白かったんですが(汗)、冷静になって今振り返ってみると、明和のアートやコンセプトが好きなファンにとっては受け入れ難い、苦痛だけの展示だったんじゃないかな…。と思います。
 明和電機の美学?というかポリシーからも明らかに外れている。ご本人達もよくこれを許容したな、と思います。

 そう思って、明和電機オフィシャルサイトを見てみると…。
「小樽よしもと」の記載がない!やはり明和電機ご本人達にとっても、あまり触れて欲しくない過去なのかもしれませんね…。ごめんなさいページ作っちゃって…。

■ようこそ日野様!神戸大丸 百貨展とルパンナイトの原稿ありがとう!
 特選4からずっと一人で本を作っていたコミュ力の低い私なのですが、この特選7から日野いすゞ様が描き手として加わってくれることになりました。しかもハイスペック!絵が上手い!。本当にありがたい加入でした。

■社長、正道氏「昭和40年会」に加入、映画出演
 明和電機とは別活動ですが、社長、正道氏が「昭和40年生まれのアーチスト集団=昭和40年会」に加わりました。 それまで明和電機と同年代の「現代美術」というフィールドで活躍している方達の作品を見る事はあまりなかったのですが、この「昭和40年会」をキッカケに色々なアーチストを知るようになって、今に至っています。

<本誌掲載イベント>
1999:08.19 神戸/大丸百貨店 百貨展(ページ制作:日野いすゞ)
1999:08.20 大阪/Club Karma ルパンナイト(ページ制作:日野いすゞ)
1999:09.15 原宿/NADIFF 昭和40年会映画発表
1999:10.23 東向島/現代美術製作所 グラインダーマンパフォーマンス
1999:10.23 東洋美術学校 学園祭
1999:11.07 山梨 帝京科学大学 学園祭
1999:11.13〜14 北海道/小樽よしもと 展示会&デモ

※1999年、初めて「明和電機作業着(制服)」が公式に買えるようになりました。
 販売は作業着メーカー「ヤマメン株式会社」がFAXとTEL受付。この時FAXで購入した制服、まだ私のクローゼットにあります。

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